CONCEPT

私は2006年頃の大学在学時よりSTAIN ART / ステインアートなる新たなスタイルで、自分が感じていること、思っていること、好きなもの、伝えたいことなどを表現すべく活動開始した。

STAIN。染み(シミ)と聞くと良い印象を持たない人もいるが、偶然できた染みが何かの形に見えて、幸せな気分になったりすることがあるだろう。染みは形次第でただの染みではなくなる。染みも見方によっては絵画になり、見方によってはただの汚れになり、染みというものは奥が深い。

どんな染みが絵画になり、どんな染みが汚れになるのか。形の整った染みが絵画になるのか。整ったものが良いのか。どんなものもミクロ単位で見ていくと整っていない、ただの染みである。

染みは偶然できることもあれば、意図的に作られることもある。偶然できてしまった染みはただの汚れなのか。どんな絵画も一つの染みからはじまると言っても過言ではない。

染みができるから絵ができる。その染みが素晴らしい絵画になるのか、ならないのかはその後の染み次第。意思を持った染みの連続が、絵画を生み出す。

自分ではない何者かが作った染みではなく、自分で染みを作っていく。自分の意思の元、作られた染みは意味を持つ。

誰かに描いてもらった人生を生きるのか、自分で自分の人生を描くのか。

偶然できた染みでも、そこに自分の意思を込めることはできる。そこからイメージを膨らませる。その染みを自分のものとして、意味を持たせる。

結局は自分。自分がどうするか。自分の意思で作る染みは、汚れではなく、絵画になる。

私の作品はただの染みである。ただし、私の意思が宿った染みである。ただの染みではない。私の意思である。